「今から備える在宅避難」Q&A回答
講演会「今から備える在宅避難」
2024年10月12日(土)10時~、烏山区民センター3階第4会議室にて、
せたがや防災NPOアクション被災生活分科会が「講演会“今から備える在宅避難”」を開催した。
能登半島地震被災地復興状況とその後の水害による被災地の現況について報告があり、今回のテーマ「在宅避難」について、そもそも在宅避難って何か。なぜ在宅避難しなければならないのか。物資や情報入手方法について具体的な事例をもとに説明があった。
また、自宅の安全対策(家具の転倒防止、ガラス飛散防止、棚からの飛び出し、ドアの開放)。
非常用持出あれこれ、自宅の災害時の備えなどについて、災害グッズのサンプルを提示した。
当日参加した方から頂いた質問の回答を以下の掲載する。
【Q&A】
Q:お話の中で「防災まちづくり課に相談すること」とありましたが一般区民が直接行っても相談にのってもらえますか?
A:もちろん大丈夫です。建物の耐震化、不燃化、災害時の避難路整備についてなどは、世田谷区防災街づくり担当部 防災街づくり課(03-6432-7174)にお問い合わせください。
Q:排泄について、男性の尿処理はペットボトル等で、とのお話でしたが、それについてもなにか工夫があるか、容器の工夫とか、たまった尿の処理はどのようにするかが知りたいです。
A:
おしっこ回収容器・2Lの角型ペットボトルを用意します。
・3/4位の高さの所を斜めに切断します。
・両方の切り口をライターで炙って溶かし滑らかにしたり、切り口を包むようにテープを貼って、傷が付かないようにします。
・下段ペットボトルに、切り取った上段を逆さまにして斗口としてペットボトルを切り口が合う様に入れます。この容器がおしっこをする小便器の代わりになるおしっこ回収容器です。
・回収容器に入ったおしっこは、飲料用にストックしてあった空になったペットボトルに移して溜めます。ペットボトルに液体を入れるジョウゴ(商品として、『NEWペットボトルジョウゴ』、『ペットボトル2L用漏斗』などがあります)を用意しておいて、これを使い空になったペットボトルに移し、しっかりキャップをして溜めます。
・尿を溜めたペットボトルと汚物袋は貯まっていきます。マンションであれば、外部であるバルコニーに、戸建て住宅であれば、直射日光の当たり難い庭の片隅に置くことになると思いますが、それぞれの口はしっかりと閉めてニオイ対策をしましょう。
・この話は、アクションメンバーで烏山で活動している減災アドバイザーの菊池顕太郎氏も普及啓発しています。
Q:医者にもらう薬を毎日飲んでいますが、災害時に薬が足りなくなったらどうしたらいいのでしょうか。
A:常備薬をお持ちの方は、1週間程度の予備を常に持っておくようにしてください。
災害の規模や範囲によっては、発災から72時間くらいまでは医療救護所も傷病者への対応しかできず、域外からの支援に期待できるのも早くて72時間以降と思っていましょう。
また、避難行動の際には「お薬手帳」を必ず携帯しましょう。
副作用歴やアレルギー、薬歴などを知る簡易的なカルテのような役割になります。避難先に医療スタッフの支援が入った際の早いサポートにつながります。
Q:災害で病院が機能しなくなった時、薬の処方と供給について、せたがや区の場合の対応はどのようになっていますか?
A:→世田谷区ホームページより(https://www.city.setagaya.lg.jp/02049/644.html#p11)
医療救護について
区は、災害状況に応じ医療救護の必要を認めた場合は、次の小学校・中学校に医療救護所を設置します。設置次第、速やかに医師会、歯科医師会、薬剤師会及び柔道整復師会に、医療救護班(医師・看護師等)、歯科医療救護班(歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士)、薬剤師班(薬剤師)及び柔道整復師班(柔道整復師)の派遣を要請します。要請に基づき、各班は、医療救護所において応急措置を行います。また、重傷者は、後方医療機関に搬送して治療を行います。
医療救護所:池尻小学校、桜小学校、桜丘中学校、池之上小学校(旧北沢小学校 )、代田小学校、松沢中学校、駒沢小学校、駒繋小学校、代沢小学校、芦花中学校、烏山小学校、祖師谷小学校、希望丘小学校、明正小学校、砧南中学校、用賀中学校、玉川中学校、深沢小学校、二子玉川小学校、九品仏小学校
上の質問にも回答していますが、発災直後から72時間程度は傷病者対応に集中します。
医薬品の供給配布は、早くて72時間以降と考えておいた方が良いです。そのため、常備薬は予備のストックをしてください。
Q:在宅でトイレのゴミを世田谷区でどのように回収されるか、具体的に知りたいです。
A:現時点(2024.10)では基本的には、ごみの回収が再開したのちに、固形し尿はダンプ車で収集・運搬する。以外に具体的に開示されている計画は見当たりません。
Q:賃貸住宅住まいで耐震対策は何ができるのか?(大家さん、管理会社に交渉・・・?)
A:一度、世田谷区防災街づくり担当部 防災街づくり課 耐震促進(03-6432-7177)にご相談ください。木造住宅など一定の条件がそろえば無料で診断してくれます。非木造でもアドバイザーの派遣や、一般社団法人 世田谷区建築設計事務所協会といった専門家につないでくれます。